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  • “違い”を探し、“違い”を味わい、“違い”を楽しむ

     “違い”にこだわるからこそ、人生は複雑で魅力的だ。
     海外に旅に出るということは、まさに、その活動を短期で凝縮できる
    ひと時だと言っても間違いはない。想像力を駆使して、≪違い≫を探す。
    空の色、風の音、人々の笑顔、街並み、食するもの、ひとつひとつの中に
    貪欲に違いを発見し、素直に感動する感性。
    あなたが持っている、その素晴らしい感性を引き出し、豊かな旅のお手伝いをしたい。
    それが私の願いです。
     “感性を刺激しに旅に出かけませんか?”
    そんな招待状のようなレポートをこれから皆様にお届けしたいと思います。
                                ペコン倫子

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  vol.3 「2016年3月」

ブルゴーニュワインだけを審査するコンクール体験

ブルゴーニュで最も大きなイベントは、11月の「栄光の3日間」であり、最終日に1443年に完成したオスピス・ド・ボーヌ(神の宿)所蔵のワインが、樽のままオークションで落札されます。
この販売価格は、その年のブルゴーニュワインの相場を決定すると言われています。
オスピス・ボーヌはまさに、ブルゴーニュのワイン文化を象徴する建物と言っても過言はありません。
この殿堂でブルゴーニュワインだけを審査する「第32回ブルゴンディア・コンクール」が開催されました。
しかも会場は一般非公開の芸術的なタピストリーに包まれた石造りの部屋「王の間」。天候不良が続き不作等の影響から、
ここ数年高騰が続いているブルゴーニュワインですが、審査を待つワインは750本。それらを真剣に吟味し評価する審査員150名はワイン関係者のプロ、及びワイン愛好家達です。

リベルテ広場

審査会は午前10時から始まりました。約20種類の様々なワインが、目隠しされた状態で順番にグラスに注がれます。
隣席の人とは全く違うワインをテイスティングするよう配置されており、会場は緊張感で一杯でした。

衛兵の間

ワインコンクールこそ、違いにこだわりそこに全神経を集中させる場です。
ブルゴーニュクレマン、白、赤と試飲のルールに沿ってそれぞれのワインの輝き、香り、味わいと項目毎に審査用紙に結果を記入していきます。
アリゴテを除いて白ワインは100%シャルドネ、ワインは100%ピノノワールという同じ葡萄品種でよくもここまで違う味わいができるのもだと圧巻するのがブルゴーニュワインの醍醐味です。
ワイン愛好家にはこの上なくスリリングでわくわくするイベントです。
約20種類のワインを2時間に渡って審査した後は、全員で記念撮影しました。

市内を回るナベット・バス

その後、オスピスボーヌのオフィシャルガイドが館内を丁寧に案内してくれます。
何とオークションで落されるワインが眠っている地下カーブまで訪問することができました。

近代的建築

この審査で入賞すると金・銀・銅のメダルがワインボディに貼られて、世界の市場に流れます。
審査員は、同会場での昼食時に感動したワインと対面し、食事をしながら、改めて味わうことができます。
ソムリエ、レストラン関係者、ワインスクール出身者などに門戸が開かれているので、
今後はもっと日本人の審査員が参加し試飲よりさらに能動的に、意志的に、ワインに関わる文化的滞在を満喫して欲しいです。

リベルテ広場

 

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