フランス情報とフランス旅行記 2015年5月

  • ジャンジャン・ピエール
    フランス旅行を手がけて20年。私自身もいつも感じることですが、本当のフランスらしさは、パリから先にあります。

  • 画像
 

 ランデヴー・アン・フランス2015⑥  2015.05.28 Thu

朝早く起きて(というかやはり勝手に5:00に目が覚めました)、少しの時間駅周辺を散策しました。
ディジョン(ブルゴーニュ)にお越しになるお客様は、パリ空港からTGVで移動という場合が多いので、駅周辺の状況はいつも気になっています。例えば、駅からそのまま車を使う場合の待ち合わせ場所とか、荷物預けが開いてるかどうかとか、駅周辺のホテルの位置関係や移動手段などを考えながら散策していると1時間などあっという間です。

そういえば、駅近くのホテルでスタンダードホテルとしてご紹介している「ホテル・ル・ジュラ」が改装のため閉まっていました。
WEBサイトを確認すると、9月に4ツ星ホテルとして再オープンの予定のようです。

ホテルに戻り、朝食を取り、身支度をして9時10分前にロビーに降りると、雨がパラパラ降りだしました。
せっかくの、コート・ド・ニュイの観光ですが、雨の中の観光となりそうです。
今日からは又メンバー全員での観光です。
まずディジョンから南下し、マルサネ村からコート・ド・ニュイのブドウ畑へと入っていきます、シャンベルタン、モレ・サンドニ、シャンボール・ミュジニー、ヴージョ、ヴォーヌ・ロマネとグランクル街道が続きます。
最初の訪問地はヴージョのシャトー・デュ・クロ・ド・ヴージョChateau du Clos de Vougeot。

 

12世紀にシトー派の修道士がブドウ栽培を始めた館で、現在は利き酒騎士団が所有し一般見学も可能です。内部は当時のワイン造りに使われていた樽や醸造のための器具などが展示されています。栄光の3日間のオープニングセレモニーが毎年ここで行われることでも有名です。ワイン騎士団の合言葉は「Jamais en vain, toujours en vin」「決してむなしくはない、いつもワイン と共にあれば」です。何ともありがたいお言葉です。

この後、ドメーヌ訪問だったので期待していたのですが、行ったところはグループが利用するような観光ドメーヌで、特筆すべきことはありませんでしたので割愛します。
弊社では、ドメーヌ訪問を手配する際は1~2軒はブルゴーニュならではのローカル色の強い家庭的なドメーヌ、あと1軒はボーヌなどの大手ドメーヌと変化をつけてご案内しますので皆様にも大変好評です。是非ご利用ください!!
すみません。ついつい宣伝してしまいました。

この後、ニュイサンジョルジュから東へ向かった山の中の、ロール・デ・ヴァロワというところでトリュフ料理の昼食へ。
その前にトリュフ犬を使ったトリュフ探しのデモンストレーションがあるということで、雨の降る中近くの林の中へ。
かなりの雨の中、ゴミ袋のようなポンチョをかぶって15分くらいトリュフ犬がトリュフを探す様子を見学しました。
結果は・・・。

しゃべりは去年のおばちゃんが断然上でしたが、トリュブ尽くし料理には満足しました。オリーブオイルやマスタード、デザートのアイスクリームにまでトリュフが入っていましたよ。さすがにしばらくトリュフは食べなくても大丈夫です
さて、トリュフも食べたし、マスタードもパテも購入し、いよいよ出発という時に、このレストランの女性スタッフが私に向かって「あなた日本人?」と聞いてくるんですよ。又惚れられたかな~と思って最上級の笑顔で「そうです、私は日本人です」と答えると
KOJI NAKADA」を知ってるかと聞いてくるんですよ。何や他の男の話かいな~と思いながらも、KOJI  NAKADAは良く知っている。あの阪神タイガースの伝説のノーコン左腕仲田幸治!ブルゴーニュでなぜ野球の話?と思っていると、「ネゴシアンのKOJI NAKADAだ。」と。さすがにあの仲田幸治さんはネゴシアンではなかろうと思い「知りません」と答えた。
そうするとその女性が、「チョト待って、チョト待ってお兄さ~ん」とは言わないが奥からワインを持ってきたのがコレです!

「私は彼を尊敬しています!素晴らしいネゴシアンンで作り手なんです!」と熱く語り始めるんです。
エチケットの”天地人”は天地人を尊重するようなワインを作るという彼の信念なのだそう。こんなにフランス人に愛されるワインを造られて、褒めていただけるなんて、同じ日本人として大変うれしかったです。
とにかく素晴らしいから一度飲んでみて~とおっしゃるので、どこで手に入るのかと聞くと「コレ売りますよ。」とな。
ということで、持って帰りましたが、さすがにまだもったいなくて開けてないんですよ。いただくのが本当に楽しみです。

少しの時間でしたが素晴らしい出会いの記念に皆さんと記念撮影をして、午後のバージの見学に出発です。
この続きは次回に。

 

 ランデヴー・アン・フランス⑤ 2015.05.20 Wed

雨のディジョンにやってきました。
本日のランチは、我々の宿泊ホテルでもあるディジョンのレストランホテル、シャポールージュ。
今はメインダイニングはウイリアム・フラショというシェフの名前に変わり、今年からミシュラン2ツ星です

私たちは、グループなので、レストランではなく別室でこのレストランの料理を頂きました。
ホタテ買の前菜の後は、白身魚と仔牛のブランケット、デザートは焼きリンゴとシナモンスフレというメニューでした。
ディジョン観光局のヴァレリーも加わり、最後にはシェフも挨拶に来られ、楽しく美味しいランチタイムでした。

午後は、やはり各言語毎に分かれてディジョン市内観光に向かいます。
私たち日本人のおっさん3人は、飯橋さんという女性ガイドと一緒に雨のディジョンの観光です。
ディジョンは、15年ほど前に20日間ほど過ごした大好きな街です。
今ディジョン観光局は、ディジョンのノートルダム教会にある幸せを呼ぶフクロウにあやかって、フクロウとともに観光スポットを巡るという取り組みをしています。観光局には日本語のパンフレットも用意されています。
ブルゴーニュは、どうしてもワインのイメージが強く、ディジョンは宿泊するだけという方も多いですが、半日でも時間を取って街歩きを楽しんでいただくと嬉しいですね。

ディジョンは今は小さな田舎町ですが、かつて9世紀半ばから15世紀後半にかけて存在したブルゴーニュ公国の首都として華やかな文化が花開いた街として知られています。最盛期のブルゴーニュ公国は北はオランダから現在のドイツ領の一部を含み南はスイス国境あたりまでの広大な土地を支配していました。
又、ディジョンはパリの凱旋門にもその作品を残すフランソワ・リュードの出身地としても知られています。凱旋門の正面右側の彫刻、今は国歌の名前にもなっている、戦場で戦う兵士の姿を彫った「ラ・マルセイエーズ」はあまりにも有名な彼の作品です。

雨の中、ノートルダム寺院や屋内市場、旧ブルゴーニュ公宮殿などディジョンの歴史地区を見学した後は、今会期中のフロリッシモ2015の見学へ。花の博覧会なのですが、正直言ってこれはいらなかったかなぁという印象です。まぁ見てみないとわからないので、そういう意味ではこれも勉強ですね。

夕方の少しの空き時間に会う約束をしていた、弊社のディジョンのコーディネーターと一緒にアペリティフを楽しんだ後、
市内のワインレストランで夕食をいただきました。

明日は、いよいよコート・ド・ニュイの観光です。
この続きは次回に。

 

 ランデヴー・アン・フランス④ 2015.05.11.Mon

フランス2日目のボーヌ観光の朝、やっぱり朝5:00に目覚めてしまいました。
昨夜は夕食が終わってホテルに戻ると12時前で、そこからバーで一杯飲んで、
寝たのが1時くらいでしたので正味4時間しか寝ていません。年のせいか年々時差ボケが酷くなっています。
朝食は一番乗りでゆっくると食べても時間が余ったので、ホテルにお願いしての他の部屋も見せてもらいました。

まぁそれは良いとして、今日はボーヌ市内観光。我々日本人3名のために日本人ガイドを付けてくれるらしい。
そう言えば、ボーヌには何度か来ていますが、ガイドさんの案内で街を歩くのは初めてだと思う。
ボーヌは、人口20,000人程のブルゴーニュの田舎町ですが、ワイン愛好家の間ではブルゴーニュワインの郷として非常に有名です。特に11月の第3日曜日を含む土日月の3日間で行われるワイン祭り「栄光の3日間」はワイン好きなら一度は訪れてみたいイベントです。

ガイドさんの熊田さんと9:00に待ち合わせ観光に出発。
まずはホテル近くの通りから。このホテル周辺にも大手ドメーヌが軒を並べていて、旧市街に入ってすぐ左にシャンソン、
その奥右にパトリアッシュと続きます。

※ドメーヌ・パトリアッシュ外観

日本の皆さんには、ルイ・ジャド、ジョセフ・ドゥルーアンやブッシャールなどは良く知られていますが、このあたりのドメーヌは、以前はプロフェッショナルのみ見学が可能だったのですが、現在は一般のワイン愛好家にもリクエズトベースで見学可能になったと熊田さんが教えてくれました。弊社はボーヌでは、通常ブルゴーニュ最長の地下ワインカーブを持つパトリアッシュを利用しています。これには理由があり、弊社のブルゴーニュのコーディネーターのコネクションで通常見学ではなく、スペシャル試飲付の見学が可能だからで、ご利用いただいたお客様からも大変好評をいただいています。
もちろんご希望によりルイジャドなどの見学も承ります。

話が大きくそれましたが、観光に戻ります。
私たちは、旧市街を散策しながら、ボーヌ観光の最大の見どころ、ブルゴーニュモザイクの屋根が美しいホスピス・ド・ボーヌ(施療院)を目指します。途中、下のようなカーブを描いた静かな通りに出ましたが、このカーブに沿って城壁がたてられていて、その内側、ワイン博物館のあるあたりが最初のボーヌの市街地だったということです。

今日は昼前くらいから雨の予報、丁度ホスピス・ド・ボーヌに到着したころから雨がパラパラ降りだしました。
天気だけはどうしようもないのですが、旅行は天気によって大きく左右されてしまいます。雨の中だと写真を撮ってもいまいちですしね。
今日は土曜日でホスピス・ド・ボーヌ前の広場に市場が出ていました。

ホスピス・ド・ボーヌは、ブルゴーニュ公国時代の1443年に、貧しい人たちの救済目的で建てられたもので、40年ほど前まで病院として使われていたと言うから驚きですね。当時から、ホスピスが所有する畑から作られるワインの売り上げでその経費は賄われていたといいます。今も栄光の3日間のハイライトとして11月の第3日曜日オークションが開催されています。

ホスピスの見学は立派な病室、礼拝堂、厨房、薬局と続きます。かなり昔の医療器具などの展示もあり、興味をそそられます。順路最後の方にある、ロジェ、ヴァイデン作の最後の審判の装飾屏風も必見、売店ではホスピス・ド・ボーヌのワインも購入可能です。

観光の最後は、他の国の人たちと合流してマスタード工場の見学へ。
ブルゴーニュのマスタードと言えば、「マイユ」が有名ですがこちらはディジョンが拠点。今回訪れたのは、ボーヌの旧市街から徒歩数分のところにある「FALLOT」というメーカーです。
工場見学の最後には、いろいろな種類のマスタードの試食もできます。

さて、ツアーはこのままディジョンへと移動です。
次回はディジョンのお話です。

 

ページトップへ戻る